S800

面白い構造を持つホンダS800

ホンダが自動車を作り始めてからまだ間もない時に、いかにもホンダらしいというか、2つのスポーツモデルを発売しました。

それがS500とS600というモデルなのですが、この両車は小型モデルでありながら直列4気筒DOHCエンジンという時代を先取りしたような高性能エンジンを搭載しており、走行性能も優れていたため非常に人気が高いモデルでした。

しかし、エンジン排気量が小さいため、絶対的な動力性能を得ることができないということで、更なる排気量拡大版が必要だったわけです。

そこで作られたのがこのS800というモデルでした。発売は1966年のことで、Sシリーズの3つ目のモデルとなりました。

エンジンは、約800ccまで拡大され、他モデル同様に直列4気筒DOHC3連キャブといったものが採用されており、サスペンションは当初は四輪独立懸架、後期型でリヤサスペンションだけリジット化されていますが、初期モデルのリヤサスペンションにはとてもユニークな構造が採用されています。

これにはドライブトレーンの面白い構造が大きく関係しています。

初期モデルのドライブトレーンはデファレンシャルギヤまでは通常のFRレイアウトのものと何も変わらないのですが、普通はこのデファレンシャルギヤから左右に伸びるドライブシャフトによってタイヤを回します。

しかし、このモデルではそこからチェーンを使ってタイヤに動力を伝える仕組みとなっており、デファレンシャルギヤ側にあるスプロケットとハブ側にあるスプロケットを繋ぐ形で付けられたチェーンのチェーンカバーをトレーリングアームとして使っており、それによって一般的に言うところのトレーリングアーム式のサスペンションを採用することになっています。

後期モデルではチェーン駆動のデメリットを克服するためにホンダでいうところのライブアクスルというリジットサスペンションが採用されてしまいました。

現在、人気の高いは前期型のチェーン駆動のもの、整備性は極端に悪くなりますが、本物志向のマニアではチェーン駆動の方が人気となっています。

 

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